FAZER LOGIN家に帰り自室に籠もる。
告白を断るっていうのはこんなに辛いんだな。 出来れば二度としたくない。 でも柚希曰く、めぐみたいな子が何人かいるらしい。 柚希の奴、その子達全員とデートしろとか言わないよな? もうあんなのは勘弁して欲しい。夜の11時、いつもの様に会議が行われる。
俺が今日の事を報告しようとすると「今日はお疲れさま、めぐお兄ちゃんに感謝してたよ」
と言われた。
もう知ってたらしい。 柚希が聞いたのかめぐが言ったのか分からないが、女子のこの手の話の拡散スピードは凄い。「もう二度とこんな事やらないからな」
と、一応釘を刺しておく。
「大丈夫、今回だけだから」
「ならいいんだけど」他の子達はどうするのか聞きたかったが怖くて聞けなかった。
「まぁこれで女子は落ち着くと思うよ」
「そうなのか?」「めぐが告白してダメだったっていうの土曜日、俺はターミナル駅構内にあるカフェにいる。 荒井と池田達と合流する前に最後の打ち合わせをする為だ。 しばらく待っていると中居、水樹、田口、及川がやって来た。 って何で及川が! と思っている間に4人は俺の席まで来る。 確認の為に聞いてみる。「えっと、何で及川までいるんだ?」 俺の問いかけに答えたのは中居だった。「わりぃ、今日コイツと約束してんの忘れてた。お前らと会うっつったらめっちゃ怒ってな」「忘れる中居が悪いんでしょ! 私楽しみにしてたんだから!」「分かってるっての。だからこうしてお前も連れてきたんだろ」「ほら! 何も分かってないじゃん!」 恐らくデートの約束でもしていたのだろう。 それを忘れて俺達と会うとなったら、そりゃ怒る。 でも、中居が忘れた原因は俺にあるだろう。「ごめん及川! 俺がどうしてもって頼んだんだ」「なに? 佐藤がこのメンツ集めたの? ってか楓は居ないんだ」「その事なんだけど、楓には内緒にして欲しい」「なにかやましい事でもあるの?」「それは……」 俺が言葉に詰まっていると、水樹が「頼まれたっていうよりも、俺達が勝手にやってるって感じかな」「もっと意味分かんないんですけど!」 更にヒートアップする及川。 これは事情を話すしかないか。「中居、及川には俺の事話してないんだよな?」「そんな軽い話じゃねぇだろ」「それじゃあ、俺から及川に説明するよ」「いいのかよ?」 中居は俺の事や俺と楓の関係を気遣ってくれているのだろう。 だけど、ここで及川に説明しておかないと後々厄介な事になりそうなので「ああ、俺なら大丈夫だから」「そうかよ」 俺の覚悟を決めた表情をみて、中居はそれだけ言ってそっぽを向く。「ねえ、何の話してんの?」「実は……」
理科室を出て教室に向かいながら話す。「水樹、助けてくれてありがとう」 とお礼を言うと、水樹は笑いながら「いいっていいって、気にすんな」 と言ってくれた。 改めて良い友人に恵まれたと実感した。 教室に戻ると既に誰も居なかった。 俺は自分の鞄を持ちながら「今日はごめん、部活完全に遅刻だよな」 そう謝ると「ん? 俺、部活入ってないけど?」 と帰ってきた。「え? 中居と田口と同じサッカー部じゃないの?」「俺がいつそんな事言ったよ?」「俺が初めてグループに行った時、田口の事同じサッカー部って紹介してたから」「んん? ああ、あれは中居と同じっていみだよ」「そうだったのか、てっきり水樹もサッカー部だと思い込んでたよ」「ははは、まぁ俺の言い方も悪かったかな」 そんな話をしながら教室を後にする。 正面玄関で靴を履き替えていると「友也、この後時間あるか?」 と尋ねられた。 俺は特に用事は無かったので「ああ、大丈夫だけど」「したらちょっと茶でも飲んでくか」「わかった」 駅の傍にあるスタバに入り、それぞれ注文を済ませ席に着く 水樹は一口飲んでから「にしても、友也があんな状態だったとは驚いた」「俺も水樹があんなに怖いと思わなかったよ」「あん時はお前の身体見て軽くキレてたからな」「ごめん」「別に友也が謝る事じゃないだろ」 と、先ほどまで理科室で起きた事を話していると「でもな、友也」 水樹が急に真剣な表情になる。 思わず俺は姿勢を正す。「一人で無茶すんな。今回俺がいなかったらどうなってたか分かんないぞ?」「ごめん、どうしても一人で解決したくて……」 確かにあの時、水樹が現れなければ危なかった。「お前の事
俺は藤原を連れて、いつも楓と話している理科室にやって来た。 藤原を先に入らせ、後から入った俺は入り口の前に陣取る。 逃げられない様にするのと、万が一暴力を振るってきたらすぐ逃げられる様にだ。「お、俺に何か用かよ?」 少し怯えた様子で聞いてくる。「分かってるだろ?」「な、何の事だかわからないなぁ」「これを見ても同じ事言えるか?」 そう言って俺は制服をはだけさせて身体を見せる。 そこにある無数のアザを見て「な、なんだよ! 復讐しようってのか!」 と声を荒げる。「別に復讐しようって訳じゃない。今後俺に関わらないで欲しいだけだよ」 俺がそう言うと「な、何を偉そうに言ってるんだよお前は! 楓ちゃんを俺から奪った癖に!」「は? 俺が楓をお前から奪った?」「そうだよ! 俺と楓ちゃんは付き合ってたんだ! それをお前が横から奪って行った!」 どうやらコイツの頭の中では楓と付き合ってた事になってるらしい。 ほとんどストーカーじゃないか。「それは違う。お前は楓に告白してフラれてるんだよ」「あれは楓ちゃんの照れ隠しなんだよぉ!」「そんな訳ないだろ。ちゃんと現実を見ろ!」 俺も流石にイライラしたので声を荒げる。 その事に少し怯えたのか、藤原は少し後ずさる。「お前は楓にフラれた。その事実をキチンと受け入れろ!」「う、うるさぁい! 楓ちゃんはクラスで浮いていた俺にも優しく声を掛けてくれたんだ! お前みたいなリア充イケメンに何が分かるんだよぉ!」 顔を真っ赤にして叫ぶ。 薄々気づいていたけどこいつもぼっちだったのか。 そこに楓に優しく声を掛けられたと。 ぼっちなら惚れても仕方ないな。元ぼっちの俺のお墨付きだ。 だが、それとこれは違う。「お前の気持ちは痛い程分かるよ。でももうやめようぜ?」「何が分かるってんだよぉ! くそくそくそ! 結局女は顔なのかよ!」
家に帰り自室に籠もる。 告白を断るっていうのはこんなに辛いんだな。 出来れば二度としたくない。 でも柚希曰く、めぐみたいな子が何人かいるらしい。 柚希の奴、その子達全員とデートしろとか言わないよな? もうあんなのは勘弁して欲しい。 夜の11時、いつもの様に会議が行われる。 俺が今日の事を報告しようとすると「今日はお疲れさま、めぐお兄ちゃんに感謝してたよ」 と言われた。 もう知ってたらしい。 柚希が聞いたのかめぐが言ったのか分からないが、女子のこの手の話の拡散スピードは凄い。「もう二度とこんな事やらないからな」 と、一応釘を刺しておく。「大丈夫、今回だけだから」「ならいいんだけど」 他の子達はどうするのか聞きたかったが怖くて聞けなかった。「まぁこれで女子は落ち着くと思うよ」「そうなのか?」「めぐが告白してダメだったっていうのが広まればそうそう告白しようなんて思わないよ」「だと有り難いな」 まだ不安はあったが、柚希がこう言うならそうなんだろう。「それよりも男子の方が問題なんだよねぇ」「1年の男からも妬まれてるのか……」 同級生だけでも精一杯なのに1年にまでも妬まれてるのか。「1年はそこまでじゃないかな。そもそも新島先輩とほとんど接点無いしね。憧れの人に彼氏が出来てショックって感じかな」「それならよかった。これ以上敵が増えるのは嫌だからな」「問題は2年生なんだよねぇ」 やっぱりそうか。 楓に告白してフラれたあの3人をどうにかしないとな。「どう? きつい?」「正直言えばきついな」 俺の言葉を聞いて何やら考え込む。 俺もこの問題は早く解決しておきたい。 精神的にも身体的にも結構きつい。「犯人は分かってるんだよね?」「ああ」「そうしたら、中居先
土曜日になり、俺は今ターミナル駅のいつもの集合場所にいる。 楓から許可を貰った日の夜、柚希に話した所、ここで待ち合わせという事になったのだ。 因みに、楓が俺ん家に来るのは両親と柚希が居ない日にという事になった。 それってやっぱりアレなのかなぁ。 おっと危ない危ない。また楓の事を考えてしまっていた。 今はこれからのデートの事を考えなければ。 結局柚希の奴、最後まで名前を教えてくれなかったしなぁ。 大分慣れてきたとはいえ、初対面の女の子は緊張する。 チラッとスマホで時間を確認するが、まだ約束の15分前だ。 いつもの癖で早く来すぎたかな? と思っていると見た事のある女の子が近づいてきて「友也さん、こんにちは」 と挨拶されたので反射的に「こんにちは」 と返すが誰だか思い出せない。 何処かで見た事ある気はするんだけどなぁ。 もしかしてこの子が約束の女の子なのかもしれない。「早いですね、まだ15分前ですよ」「ああ、いつも10分前行動を心がけてるから」「今日は我儘言ってごめんなさい。ビックリしましたよね?」「うん、ビックリした。でも謝る必要はないから大丈夫だよ」「ありがとうございます」 と言ってペコリとお辞儀をする。 こういう場合は自己紹介した方がいいよな。「改めて自己紹介するね。柚希の兄の佐藤友也です。よろしく」「あ、染谷恵美です。よろしくお願いします」 と、再びペコリとお辞儀をする染谷さん。 ん? 染谷恵美? 確かめぐの名前も……。「ええぇぇ! もしかしてめぐ?」「え? 気づいてなかったんですか!」 ガックリと肩を落として落ち込んでしまった。 これは俺が全面的に悪い。 でも、前回会った時より大人びて見えるし、服装も落ち着いた雰囲気だ。 化粧も以前と違っている。
田口の疑問をスルーして弁当を食べようとしたが「昨日何があったかは聞かねぇけど、お前らもうちょっと自重しろよ」 と水樹に言われる。 やっぱり学校では手作り弁当はやりすぎなのか。「わかったよ。弁当は我慢する、な?楓」「しょうがないか~。じゃあデートの時作るね」 これでよし。 改めて食べようとすると、今度は中居が「そういう事じゃねぇんだよ」 と、少しイライラした様子で言ってくる。 その表情はマジで怖いから止めて欲しい。「お前らいつもどこでもイチャイチャしやがって」「そんなにイチャついてた?」「ね~、そんなにイチャついてないです~」 と俺と楓が言うと全員が溜息を吐いた。 すると水樹が「友也、自覚無いのか?」 自覚といっても皆の前でイチャついた記憶が無い。 そう考えていると「お前らいつも腕組んでるじゃねぇか。今もだけどな」 と中居に言われて確認すると、楓が俺の腕に絡まっていた。 全然気づかなかった。 あれ? もしかして今までもこんな感じだったのか?「やっと気づいたかよ。付き合い出してからずっとそうだったんだぞ」 そう言われ思い返すと心当たりがある。 付き合った日にずっと腕を組まれていた。 最初は緊張や恥ずかしさがあったが、段々とそれが無くなっていったので止めたと思ってたけど……。 俺が慣れて腕を組んでる状態が普通になっていたらしい。 俺が反省しないとと思ってると楓が耳打ちしてきた。 え? それを俺が言うの? 俺は楓に言われた事を恐る恐る言う。「中居、羨ましいなら及川にやって貰えよ」 と言うと、水樹が「ぶふっ! 友也、言う様になったな。そうだぞ中居、やって貰え」 と言うと、中居と及川以外が笑う。 すると中居が「佐藤、あんま調子乗ん







